« マイフォトの作成 | トップページ | 金沢レポート その1 »

2005年11月10日 (木曜日)

新世界地図展

11月8日に、新世界地図展に行ってきました。
今日は、その感想について。

ちなみ、私柴田は、明日より三日間、ゼミ旅行で石川県金沢市に行ってきます。他のメンバーはビジネスホテルに泊まるのですが、僕はなんとマンガ喫茶で夜を明かす予定。

なぜかって?

そりゃ、このブログで、ホットな金沢レポートをアップしていくためです!
(ホントは、金ないだけです…)

PB080015

新世界地図展が開催されていたのは、東京は森下にある、ベニサン・ピット第5スタジオ

大江戸線の森下駅から徒歩数分のところに、ベニサン・ピット第5スタジオはありました。初森下だったので、どんな町かとワクワクしていたのですが、これといって特徴がなかった…。


出品アーティストは、anti-cool、水越香重子、Andina Bar-On、Roi Vaara、矢部朱希子の五名。アーティストのプロフィールと展示作品の概要については、新世界地図展のブログに掲載されていますので、そちらをチェックして下さい。

さて、今回は、五名のうち僕が特に気になった、水越香重子、Roi Vaaraの二名の作品について感想を述べたいと思います。

PB080008水越香重子の作品は、靖国神社を舞台に撮った写真とビデオ。彼女と、彼女の母親が登場します。14枚の写真と写真撮影時のビデオが展示されており、ビデオを見ることによって、写真が時系列で(撮った順、もしくは、水越氏が意図した物語の順)展示されていることがわかりました。


水越氏は、喪服を着て靖国神社の中を進んでいきます。途中で母親と出会い、二人で、靖国神社の中を歩きます。が、途中で、母親を残したまま、水越氏は来た道を戻っていきます。そして、振り返り、遠く離れた位置に立っている母親を見つめます。

僕はこの作品を、靖国神社に対する、水越氏自身と母親の立ち位置/認識の違いを表現しているものとして解釈しました。水越氏の母方の祖父は、二次大戦中にサイパンで戦死しており、現在は靖国神社に英霊として祀られているとのこと。

水越氏の母親にとっては、自分の父が祀られている場所が靖国神社なのです。一方、水越氏自身にとっては、祖父とはいえ、一度も顔を合わせたことのない人が、祀られているのが靖国神社。このような違い、つまり、水越氏にとっての、「英霊」に対するある種の「遠さ」が、水越氏を靖国神社に対し「遠くに」位置させているのではないでしょうか。水越氏の写真の中には、自身を手前に位置させ、靖国神社をロングで撮影しているものがあるのですが、こういった写真から、彼女の靖国神社に対する「遠さ」を感じ取ることができると思います。

PB080006Roi Vaaraの作品は、一人の男性が登場するビデオ。氷原の中に、「ART」、「LIFE」とそれぞれ別方向を指した看板が立っており、男性は、どちらの方向へ進むべきか文字通り、右往左往します。

ここで面白いのは、ARTとLIFEの二択が迫られていること。つまり、ARTとLIFEは相容れないもの、同時に選ぶことはできないものと提示されているわけです。ARTに対する「世間」の「一般的」イメージとして、「普通の」生活とはかけ離れたもの、ちょっと変わり者が行うもの、といったものが挙げられると思います。

ビデオで登場する男性がアーティストかどうかはわからないのですが、彼は、ART、LIFEのとぢらにも進むことができないんですね。ビデオの最後は、看板の下で迷い続ける男性の映像で終わるんです。途中で、望遠鏡で、ARTとLIFEの看板が指し示す方向を見るんですが、それでも男性は答えを出せず、元の場所の留まり続けるんです。

ここでは、ARTとLIFE、どちらを取るにしても、先行きは不透明なこと。それでも進まなければ、何も変わらないこと、などが提示されていると、僕は解釈しました。

さて、以上の二作品が僕が特に気になったもの、かつ、その作品について言葉をあてることができたものです。anti-cool、Andina Bar-On、矢部朱希子らの作品にも批評めいたことを書き連ねたいのですが、僕ではちょっと役者不足…。(取り上げた二作品についても、しっかりとしたことが言えているわけではないんですけどね。)

総評として言えるのは、この展覧会のコンセプト、

本展では従来の「場所と人」との在り方、すなわち世界があり国家があり自分の住む地域があるといった割り当てられた中で受け身的に過ごすということだけでなく、アーティストたちはそれぞれの経験や方法によって世界との関係を「新しい世界地図」という形で解釈することを試みています。

に見られるように、「場所と人」の関係、しかも、ある種「境界」-異質なものが出会う場所としての-という場所と人との関係に注目しているということ。

PB080009

anti-coolは、様々な民族が交錯するウィーンを、水越香重子は、それを巡って激しい議論がなされる靖国神社を、Andina Bar-Onは、イスラエルとパレスチナという現代において、もっとも「境界」といえる「境界」を、そして、Roi Vaaraは、ARTとLIFEという相容れないものの分岐点を、矢部朱希子は、沖縄という境界を。

各アーティストは、様々な「境界」を取り上げ、その「境界」という場所に対して、能動的に意味づけを行おうとしているわけです。

Roi Vaaraの作品を除くと、どの「境界」にも、「国民国家」nation stateの「問題」が孕んでいる様に思われます。グローバル化の進行により、逆説的にナショナリズムの台頭が見られる今日、新世界地図展を見て、新たな「場所と人」の関係について考えてみるのも面白いかもしれません。

※本エントリーに掲載されている写真は、本展覧会関係者の方に許諾を得て掲載しているものです。これらの写真の、一切の複写・転用・印刷等を禁止いたします。

■日記□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

・11月8日(火曜日)
新世界地図展に言った後、写真をやっている、大学時代の友人とパブラウンジ「アメリカン」@渋谷で飲み。生が一杯250円と非常にリーズナブル(サービス料10%かかりますが)。合コンっぽいグループが何組かあって羨ましかった…。

写真、映画、アート、様々なことについてトーク。クリエィティブ関係に勤めてる友人と話すのは楽しいもんです。
二時頃就寝。

・11月9日(水曜日)
疲れが溜ってたためか、起きたのは午後。
研究室に寄ってからバイトへ。

・11月10日(木曜日)
明日から行く、金沢視察旅行のために、
ユニクロにて、防寒具を購入。
だって、石川は寒そうですから。
横浜駅21時30分の夜行バスにのって、金沢へ向かいます。
向こうにつくのは、11日の朝9時ころ。

■pick up news□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

代官山のギャラリーで蜷川実花さんの新作写真展
http://www.shibukei.com/headline/2795/index.html

一緒の飲んだ写真家の友人との話題にも登りました。
東京都写真美術館の幸福展で、始めて蜷川実花の写真を見たのですが、いっぺんで好きになってしまいました。就職活動で都内に行く機会が増えるので、絶対見に行こうと思います。

|

« マイフォトの作成 | トップページ | 金沢レポート その1 »

コメント

どうもこんにちは(^ー^)v
メールを送ろうとしたら、できませんでした
どうしてだろう~
少し報告みたいなのがあるので、
jjmsb044@ybb.ne.jp
まで、空メールください☆

投稿: aimi | 2005年11月13日 (日曜日) 20:46

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36012/7013665

この記事へのトラックバック一覧です: 新世界地図展:

« マイフォトの作成 | トップページ | 金沢レポート その1 »